2020年12月8日 日経新聞
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、企業の採用意欲の低下が深刻だ。厚生労働省は8日、2021年春に卒業予定で就職を希望する高校生の民間企業の求人数を発表し、10月末現在で約37万人と前年同期比で20.7%減ったことが明らかになった。求人数の減少は10年ぶり。宿泊・飲食サービス業などの減少幅が大きかった。求職者数も大幅に減ったため、就職内定率は同0.2ポイント増の64.2%と横ばいだった。
①東海の企業の採用状況
解説(リンクコンサルティンググループ 和田康拍)
2021年4月採用においては東海地区の中小企業の間でも、これまでとは若干異なり高校生の求人の増加傾向が見られました。前年比較の求人数は宿泊・飲食サービス業で46%減、娯楽業で33%減、複合サービス業で27%減となっており、 それらの一部が製造業などへも流れてきています。2022年4月採用もこの傾向は継続すると予測されますが、高校生の仕事イメージとのマッチングには注意を要する採用になりそうです。
②高校生採用市場の総括
解説(リンクコンサルティンググループ 和田康拍)
高卒新卒者の求人数は、求職者数を大幅に上回る状況が継続しており、求人倍率は2.43倍にものぼる高水準です。前年対比で求人数が減少しているものの、全体の市場としては依然として採用難が続いています。背景には、希望の就職先が見つからず、就職ではなく進学をする学生の増加もあり、前年比較の求職者数が10%減少し152000人にとどまっていることも挙げられます。